東経大ワンゲル監督のブログ

東京経済大学ワンダーフォーゲル部、木俣監督のブログです。

平成29年6月18日奥多摩川苔山登山

北岳を目指すこまこま隊、いよいよ始動です。梅雨といっても中休みの状態なので週末出掛けられました。奥多摩の川苔山(かわのりやま)です。立川からコトコト電車を乗り続けること1時間半。青梅から先は単線になり、多摩川に沿ったレールはどんどん山に囲まれていき、谷が深くなっていきます。そんなわずかな平地に集落があるのが奥多摩です。東京都の奥座敷と呼ばれます。相変わらず山ブームなのか、ほぼ満員の車内はリュック、会話も華やかです。終点奥多摩駅で6両編成からのお客さんはバスへと乗り継ぎますが、到底1台では運び切らず、3台の増車で我らを登山口に連れていってくれました。登山口も多くの人が溢れ、思い思いに仕度をしてから出発です。沢に沿った道を歩くこと30分足らずでもう周りに人はいません。山が大きいのか、人がちっぽけなのかあっという間に自然に溶け込まれた感がします。水が豊かイコール森が豊かです。落葉広葉樹林は緑明るく空を覆うように映えています。稜線を境にしばしば杉の針葉樹林と対照的な景色が広がります。杉はほぼ植林なので人工的です。手入れをしないと暗い林はどんどん鬱蒼としていき、下草は生えず森は死んでいきます。人が「飼っている」森なのです。林業は地道に手入れをし、100年、200年先の収穫を目指します。山名の由来にもあるとおり水苔が美しい道が続きます。途中にある落差25メートルもある百尋ノ滝(ひゃくひろのたき)は見事です。滝の上下からミストを浴びると天然クーラーになり、寒いくらいです。英気(冷気?)を養い、いよいよ登りの本番です。いくつかの急登を抜けるとあっという間に少し開けた頂上です。おお、朝の混雑がやってきました。朝の顔触れが全員集合です。目標達成の顔は皆晴れやかです。中には祝杯乾杯するグループも。スポーツですからほどほどが良いですね。
よく言われる事ですが、登山は人生の縮図と。目指す高嶺は違えども目標に向かっていく姿はそれぞれが輝かしく、似てはいても一人一人のコースは違うし、ペースも異なる。大休止、小休止、一気呵成、断念と個性豊かに山も人生も歩みたいですね。

f:id:tkuwv:20170704144747j:plain