東経大ワンゲル監督のブログ

東京経済大学ワンダーフォーゲル部、木俣監督のブログです。

平成26年10月19日 千葉アクアラインマラソン完走記

日曜日に海の上を走ってきました。正確には道路の上ですけど。千葉アクアラインを木更津〜海ほたる間往復を含む42.195kmのフルマラソンです。1万人を超える参加者でした。朝からドピーカンのお天気で気温は22,23度と走るにはちと暑すぎに感じました。10時のスタートの号砲が鳴り、そこから20分してようやくスタートラインを通り過ぎた。沿道には和太鼓やフラダンスなどお祭りさながらでランナーもギャラリーもとにかく楽しんでいる。5キロ過ぎから徐々に登り坂に変わり高速道路を登りつめた先の視界には海が見え、気分は最高。ランナー達も記念写真を撮りながらハイテンション気味。しかし、日差しは強く体力の消耗は知らず知らずのうちに進んでいたようだ。海から戻ると袖ケ浦市の郊外を走るがどこにも応援ギャラリーがいて勇気づけられる。特に保育園、小中高生の生徒とはハイタッチをしながら力を吸収していた。給水所にも大いに助けられ、何となく脚を止めることが許される場所なのだ。スポーツドリンクの他にもバナナやアメなどがあり、孤独のランナーの唯一のオアシスになっている。ここを出発すると次の給水所まで頑張ろうという気になる。長い船旅の寄港地みたいなものだ。やはり30キロを過ぎると立ち止まるランナーが続出する。それぞれが脚を揉みながらも騙し騙し歩き続ける。脚を止めると二度と走れないんじゃないかと強迫観念がある。35キロでは最後の登り坂が待っている。そろそろ自身の脚も限界に近づき、とにかくゴールにたどり着き脚を止めたい。その気持ちだけが推進力となっている。もう目標タイムなど頭にない。ゴールが目標に変わりつつあった。自身との戦いが最後に待っていた。ゴールをすると、さも何もなかったように思考回路は戻った。しかし、体全体にはとてつもない疲れと自信が残った。

前回レースでは他のランナーの背中(メッセージ)に励まされたが今回は記憶に残っていない。ただ沿道でのメッセージが今でも記憶にある。「疲れは気のせいだ。痛みは思い過ごしだ。」夢のような気持ちになりたがったが、身体は正直に電池が切れたようにギクシャクし、立っているだけでつらい。こんなにつらくてもまた走りたくなってしまうのが市民ランナーのさがのようです。